石田・海老名記念「北斗医学賞」

財団法人仙台微生物研究所の前・理事長、故・石田名香雄博士は、天賦の才と
類い稀なる情熱により、微生物学・免疫学・腫瘍学等の幅広い研究分野におい
て世界的名声を博した、東北地方が世界に誇る医学者です。石田博士は昭和28
年にセンダイウイルスを発見したのみならず、昭和40年には仙台の土壌から制
がん性抗生物質ネオカルチノスタチンを抽出し、薬剤特許を基に仙台微生物研
究所を設立しました。石田博士の遺志は、現・理事長である海老名卓三郎博士
に引き継がれ、海老名博士の開発した免疫細胞BAK療法は厚生労働省から再
生医療技術として認可を受け、進行性・難治性のがん治療に応用されています。
また石田・海老名両博士は長らく、日本細菌学会東北支部会の発展に多大の貢
献を果たしています。このたび当財団は、両博士の功績を記念し、医学研究、
特に微生物学・免疫学・腫瘍学・公衆衛生学等の分野で卓越した業績を挙げた、
東北在住の若手研究者を顕彰する北斗医学賞を創設しました。

 今日、がんおよび感染症の問題は、世界人類への脅威であり、また、大きな
社会問題にもなっています。これらの疾病に挑戦する過程で遭遇する困難を乗
り越えるためには、医学研究に対する石田名香雄・海老名卓三郎両博士の真摯
な姿勢、忍耐と勇気の精神が求められます。本賞は、この精神を引き継ぐ若手
研究者を顕彰するものです。東北地方にあって日夜研鑽に励む若手研究者の活
動を支え、勇気づけ、ひいては医学・医療の向上に資することに、本賞が些か
なりとも役立てば幸いです。

 

         




                 北斗医学賞の概要

1.目的
医学研究のうち、公益財団法人仙台微生物学研究所の定款第4条の事業内容に
対応した微生物学・免疫学・腫瘍学・公衆衛生学等の分野で卓越した業績を挙
げた、日本細菌学会東北支部会員の若手研究者を顕彰することにより、同分野に
関わる医学の発展あるいは疾病対策の推進に資し、もって人類の健康と繁栄に
貢献することを目的とする。
2.受賞対象者
◆ 感染症・免疫病・がん等の疾病対策のため、東北の医学研究分野において
   顕著な功績を挙げた者。公衆衛生学については、受賞理由となる功績が主
   に東北で実践され地域の保健・福祉の向上に貢献した者であること。
◆ 日本細菌学会東北支部総会において優れた演題発表を行っていること。
◆ 年齢が受賞時において満50歳以下であること。
◆ 国籍については問わない。
3.本賞・副賞
海老名卓三郎博士がアラスカで撮影した北斗七星とオーロラ(ノーザン・ライト)
の写真を元にデザインしたメダルを贈呈し、副賞として30万円を授与する。
             
                  贈呈メダル
4.授賞頻度
毎年1名
5.選考
公益財団法人仙台微生物学研究所の定める「北斗医学賞選考委員会」が選考を行い、
公益財団法人仙台微生物学研究所理事会において決定する。
6.北斗医学賞選考委員会
  選考委員長:各年日本細菌学会東北支部総会・総会長


選考委員 :
  石 田 直理雄  (産業技術総合研究所・上席研究員)
  佐 竹 正 延  (赤門宏志学院・常任顧問)
田 中  伸 幸 (宮城県立がんセンター研究所・部長)
押 谷  仁 (東北大学大学院医学研究科・教授)
石 井 直 人 (東北大学大学院医学研究科・教授)
海老名  卓三郎 (仙台微生物研究所・代表理事)

第1回(平成23年度)受賞者
渡邊王志氏(国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター)
受賞題目「仙台市及び山形市における小児のパラインフルエンザウイルス4型感染症」

第2回(平成24年度)受賞者
生田和史氏(福島県立医科大学医学部微生物学講座)
受賞科目「聴覚障害を引き起こすサイトメガロウイルス感染・モデルマウスを用いた解析」

第3回(平成25年度)受賞者
小笠原康悦氏(東北大学加齢医学研究所・生体防御学分野)
受賞題目「ドレス現象によるNK細胞の細胞死機構の発見」
 
第4回(平成26年度)受賞者
三好就英氏(東北大学大学院農学研究科・動物微生物学分野)
受賞題目「マダニ由来抗菌ペプチド  Persulcatusin の構造と活性」
 
第5回(平成27年度)受賞者
小野久弥氏(弘前大学大学院医学研究科感染生体防御学講座)
受賞科目「マーモセット嘔吐モデルの確立および
ブドウ球菌エンテロトキシンの嘔吐発現機序の解明
 
第6回(平成28年度)受賞者
森田英嗣氏(弘前大学農学生命科学部・分子生命科学科)
受賞題目「フラビウイルス粒子形成に関するESCRT因子群」
 
第7回(平成29年度)受賞者
西川路武人氏(宮城県立がんセンター研究所・がん先進治療開発研究部)
受賞題目「扁平上皮癌の増殖と浸潤を同時に制御する鍵分子S100A10の同定と機能解明」

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